【インド】旅で出会う人は微笑んでいる|南アジア女子ひとり旅。インド旅行への準備や心構えは?


「旅」のひとつの醍醐味は──。家族や友人、日々の大事な人がいつも笑顔で送り出してくれること。本当に大事にされていると、感じることができます。

2017年秋から2ヶ月のインドひとり旅に出た、ユウキさんの「世界で笑顔が広がる」紀行文。


今回は、インドの夜行列車に乗り、「砂の城」ジャイサルメールに ”トクベツなラッシー”を探しに行ったお話を、シリーズでお届けします。


 
5日後には私はデリーにいる。え、もう?


いきたい場所に行ける楽しみと、今は、行く前の準備をひたすらこなすのに心も体もフル回転だ。
 
旅の一つの醍醐味は出発の時にもあると思う。
出発すればなんだか旅の大半が終わったような気持ちにもなる。
──大事な人や家族や友達に、本当に大事にされているんだなと毎回感じて。

Air INDIAの機内から
 

初めてのインド、ひとり旅

 
私にとっては初めてのインドの旅だ。
オーストラリアに住んでいた時、シドニー出身の60歳くらいのオーストラリア人シェアメイトが、彼女が若い頃にオーストラリアからアフリカまでを横断した話をよくしてくれた。 
彼女のインドでの体験談に私は魅力を感じ、インドに行こうと思った。


特に印象に残っているのが、
「インドでは、いたるところでチャイを素焼きのコップに入れて売っていて、飲み終わると皆道端にそのコップを放り投げて割る。そうすると割れたコップは土に還るのよ。エコでしょ?」
と、彼女は目をキラキラさせて私に語ってくれていた。
その話を聞いて、”私もコップを地面で叩き割りたい!”と、5歳児のワクワクの発想でインドへ行くこと決めた。
 
 

残った写真から、私が見たもの

 
当時、旦那さんと一緒に旅をしていたシェアメイトの彼女。
インドの船上で知り合ったフレンドリーなドライバーさんに、チャイをご馳走になったそうだ。
そのチャイを飲んだ後、なんと彼らの「記憶とお金」が無くなってしまった。ドライバーが食事に睡眠薬を入れて、彼らを眠らせお金を奪ったらしい。
幸運にも、旦那さんがもっていたカメラは盗られなかったらしく、おかげで私も、彼らの旅の道中の写真を見ることができた。

バラナシのボート
 
 
睡眠薬で眠らされていてもカメラだけはしっかりと握りしめていたのであろうか?
それとも、その詐欺師がインド人特有の”たまに色々なことがすごく面倒臭くなっちゃう”性質が出てカメラはいらないとなったのかは、分からない。
旦那さまの握力と詐欺師の気まぐれな性格に、賛辞を送りたい。
 
 

周りからインド行きを心配される

 
インドに行くこと。それには、家族や一部の友人は反対していた。
旅行中の女性がバスの乗客男性たちから襲われたとか、インド女性がお姑さんに火をつけて燃やされる、といった、聞けば誰もが恐ろしがるニュースが日本で報道されているからだ。
そんなニュースを聞けばインドの治安について不安になるのも当たり前だ。
ただ、私はシェアメイトのインド旅の様子や、他のオーストラリア人がインドに数十回もいっている話を聞くのがとにかく楽しかった。
彼らは皆「確かに列車は時間通りにこないし、街の中ははちゃめちゃだ。だけど、女性一人でも旅はできる。心配しないで大丈夫」というのだ。

そうやってみなあっけらかんとして話をする姿に、じゃあ私だってできるだろうと根拠のない自信を育んでいった。
’私もインドに行ってみたい’
反対していた家族や友人も、私の”やりたいことはやる”という性格を知っているのか最後には皆諦めてくれた。
 

護身術はコミュニケーションツールにもなる!?

 
周りからインド行きを心配されると、私も一緒になってビビってなかなか一歩が踏み出せずにいたが、勇気と勢いを持って、具体的にインド旅行のさまざまな情報を集め、準備を始めた。
  •  1. インド旅経験者の友人たちに、現地で遭遇するであろう様々な詐欺の手口を教えてもらった。
  •  2. 出発の数週間前からは、護身のために、カポエイラとブラジリアン柔術を習いに行った。
「インドでは、カポエイラをしている人がたくさんいたよ」
と友人が言うので、現地でのコミュニケーションツールにもなればと思っていた。
 (結果、旅中カポエイラをしている人には一度も会わなかったのだが。)
  •  3. それから、インド人が営むスパイス店に出向いて、インド人との接し方について練習した。

特に熱心に伝授されたのは、”ナマステ”と人と出会った時の挨拶で手を合わせて合掌をするその時の手の角度が重要らしい。その角度を鏡を見ながらひたすらインド人と練習をした。

 
日本舞踊の繊細な手の角度を練習しているような気持ちになりながらも、インドを知らない私はただただ素直にナマステの手の角度について練習をした。「ナマステの角度を学ぶワンデーセミナー チャイ付き¥2000」を開催できるのではないかというほどに。



結果、インドに行ったら現地の人はそんな角度なんて気にせずナマステと言っていたのだが笑。
 
むしろおちゃらけたインド人は”ナマ~♪”と陽気に言うほど。

もはや“ナマステ”はさほど神聖な言葉ではないということを知った。



こんな風に、現地に行ってみると全然役に立たない事前準備もあるが、それもひっくるめて旅は面白い。




ナマステ。インドだよ!(当たり前)

 
インドの人口は13億人を超え、世界第2位。その首都であるデリー
 
人や車、バイクの多さは私の想像をはるかに超えていた。
絶えず鳴り響くクラクションの音。景気づけにクラクションを鳴らしているのではと思うほど。道路にある信号はまるで意味をなしていない。行き交う車やバイクは車線も運転ルールもあってないような状態だ。

”赤信号みんなで渡れば怖くない”

この言葉を体現するように、人々は集団で車やバイクの中に突っ込んで道路を渡って行く。車が行き交う道路を渡るため、人々が集団で道路に突っ込んで行くとき、皆うすら笑いを浮かべていて、歩行者全員で力を合わせて交通量バリバリの道路を渡るこのスリルを楽しんでいるようだった。
 
そうやって強引にでも渡ろうとしない限りこの街では一生道路を横断できないのだと身をもって知った。

ただ、彼らの運転は、乗ってみるとなぜか安心して乗っていられる絶妙な運転なのだ。むしろワクワクしてくる。
写真で今まで見てた想像通りのインドの古びれた感じの、砂ぼこり舞うような風景と人々。


私の「トクベツなラッシー」に出会う旅が、いま動き始めた。



 ライター Youki

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【LoFi Hiphop BGM】流れるイオタ『黄昏を駆け抜ける』 (Official Album Video) – Driving through the twilight

 

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>「心から出て心に還る音楽を」をモットーに、粋な義理人情を大事にし、 旅に似合う音楽を提供し続けていきます。

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